『香港経済日報』は4日、2022年7−9月期の「焦点株」10銘柄を発表した。米国の利上げと景気後退の懸念が引き続き株式相場の重荷となるものの、新型コロナウイルスの感染が収束した後に中国と香港の景気が回復するとの期待が香港株の反発を支えるとの見方を示した。その上で、利上げ局面での高配当銘柄、中国の経済対策の恩恵を受ける銘柄、反転上昇銘柄、コロナ後の香港景気回復が追い風となり、業績発表後に成長する銘柄といったテーマで、推奨株を選んだ。
◇利上げ局面での高配当銘柄=HSBC(
00005):米国の利上げにより利ざやが拡大する。自社株買いも買い材料。ただ、金利上昇が高配当の妙味を打ち消す点に留意する必要がある。米長期金利の指標である米10年債利回りは年初の1.5%台から足元では2.9%付近に上昇しており、なお上昇する余地がある。
◇中国の経済対策の恩恵を受ける銘柄=BYD(
01211)、華潤ビール(
00291)、李寧(
02331)、中国中鉄(
00390)、香港証券取引所(
00388):政策支援を受けた消費、インフラ、金融の各セクターは2022年上半期にアウトパフォームしており、7−9月期も市場の注目を集める。自動車、飲料、スポーツ用品、インフラ建設の代表的な銘柄を選んだ。香港証券取引所は米国市場での上場を廃止された中国企業の受け皿となりそうだ。
◇反転上昇銘柄=中国海外発展(
00688)、美団(
03690):ハイテク、ニューエコノミー、不動産、観光などの売られ過ぎのセクターから、自律的反発が見込める2銘柄を選定。
◇コロナ後の香港景気回復が追い風となる銘柄=太古A(
00019)、Link REIT(
00823):香港政府は4月21日以降、3段階に分けてソーシャルディスタンスなどの防疫措置を緩和し、8月から電子消費券第2弾の配布を始める。