JPモルガンは最新リポートで、華潤電力控股（00836）の目標株価を13HKドルから20HKドルに引き上げた。投資判断は「オーバーウエート」に維持した。中国本土の電力価格政策の下でコストが転嫁しやすくなり、粗利益率が上昇する余地が広がるとの見方を示し、2022−23年の予想EPSをそれぞれ9％、6％上方修正した。また、華潤電力控股は1年間に150億HKドルの営業キャッシュフローを生み出せると指摘し、市場は火力発電の比率の高さを心配し過ぎだとした。株価を押し上げる可能性がある要因として、再生可能エネルギー資産の分離や、石炭価格の下落と二酸化炭素（CO2）排出量取引市場の利益拡大を上げた。『AAストックス』が10日伝えた。

　JPモルガンは、華潤電力控股が中国本土で風力・太陽光発電を手掛ける上場企業として2番目に大きく、22年予想PBR（株価純資産倍率）が0.8倍と1倍を下回る唯一の銘柄だと指摘。同社株価は年初来で75％超上昇して市場をアウトパフォームしていると評価した（同期間に中国企業指数は5％低下）。

　華潤電力控股の株価は日本時間午後3時53分現在、前日比1.06％安の14.92HKドルで推移している。