21日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.09%安の27308.81ポイントだった。中国企業指数は1.13%安の10790.84ポイント。メインボードの売買代金は概算で1002億5000万HKドル。
ハンセン指数は終始、マイナス圏で推移。下値のめどとして意識された20日移動平均(大引け時点で27337.84ポイント)付近の狭いレンジでもみ合った。終値は同水準を小幅に割り込み、10日以来ほぼ2週間ぶりの安値となった。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、企業活動の停滞を警戒する売りに押された。前日の米株安や人民元相場の下落も嫌気されたもよう。中国本土のA株市場は上昇基調にあるが、「国家隊(中国政府系資金)の買い支えは香港市場に波及しない」(安里控股の黄偉康会長)との声が聞かれた。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち48銘柄が下落。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が2%超下げ、重荷となった。2019年12月本決算をきょう発表するカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と、同業の銀河娯楽(
00027)の下げがきつい。中国政府系複合企業の中国中信(
00267)や、不動産株の中国海外発展(
00688)と九龍倉置業地産(
01997)も大きく売られた。前日比で上昇したのは衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)だけだった。
そのほかでは、前日高かったレノボグループ(
00992)が大幅に反落した。環境マネジメント事業の東江環保(
00895)、ビール大手の華潤ビール(
00291)、空運の中国東方航空(
00670)が安い。一方、海航集団(HNAグループ)関連銘柄の海南美蘭国際空港(
00357)は続伸した。