21日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.45%安の26017.53ポイントだった。中国企業指数は0.03%安の9273.57ポイント。メインボードの売買代金は概算で1479億5000万HKドル。
ハンセン指数は、前場に前日終値を挟んだもみ合いとなった後、後場に下げ幅を広げた。前日終値は9月10日以来の高値とあって利益確定売りが次第に優勢となった。米長期金利の上昇を受けて前日のNY市場でグロース株が売られた流れを引き継いだ面もあった。もっとも、心理的節目の26000ポイントを割り込むと押し目買いが入り、結局は同節目を守って終えた。中国の劉鶴副首相が20日、「不動産市場で個別企業の問題が発生しているが、全体ではリスクは抑えられる」と述べたと伝わり、投資家心理の支えとなったもよう。セクター別では、医療・ヘルスケアや消費財、素材が下げた半面、不動産・建築が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品株の薬明生物技術(
02269)、ハイテク株の美団(
03690)とアリババ集団(
09988)が売られ、相場の重荷だった。電動工具の創科実業(
00669)、太陽光発電の信義光能(
00968)の下げがきつい。一方、生保大手の中国平安保険(
02318)が急反発。劉副首相発言を受け、不動産株の中国海外発展(
00688)、龍湖集団(
00960)、華潤置地(
01109)、碧桂園服務(
06098)、碧桂園(
02007)がそろって大きく買われた。
株式取引をきょう再開した中国恒大集団(
03333)と子会社の恒大物業集団(
06666)はともに急落した。中国恒大集団が20日大引け後、「財務上の義務を履行できる保証はない」「9月28日に盛京銀行(
02066)株の売却で合意した以外は、資産売却に大きな進展はない」と発表し、債務不履行(デフォルト)懸念が強まった。