27日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に続落。終値は前日比0.04%安の28941.54ポイントだった。中国企業指数は0.02%高の10983.46ポイント。メインボードの売買代金は概算で1454億4000万HKドル。
ハンセン指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。ワクチン接種の普及に伴う経済活性化への期待が根強い半面、インドなどの新興国を中心に新型コロナウイルス変異株の感染が拡大する中で世界景気の不透明感が地合いを圧迫した。指数は心理的節目の29000ポイントに乗せる場面もあったが、同水準付近で上値の重さが目立った。米連邦公開市場委員会(FOMC)が27−28日に開かれるほか、30日には4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されることから、様子見気分が相場を重くした。メーデー連休を前に持ち高調整の売りも警戒された。
ハンセン指数構成銘柄では、筆頭株主による保有株式の売り出しを発表した医薬品受託製造の薬明生物技術(
02269)が約6%の下落。ビールメーカーのバドワイザーAPAC(
01876)、香港不動産関連のLink REIT(
00823)、中国国有銀行の中国工商銀行(
01398)も安い。半面、生活関連サイト運営大手の美団(
03690)は朝安後に上昇に転じた。同社に対して中国当局は独占禁止法違反の疑いで調査を始めたが、野村インターナショナルやモルガン・スタンレーは影響が限定的との見方を示した。前引け後に2021年1−3月期決算を発表したHSBC(
00005)が買われた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4営業日続伸し、0.37%高の8516.45ポイントだった。ネット通販最大手の京東健康(
06618)が5%超の大幅高。半面、PC世界大手のレノボグループ(
00992)や、中国検索エンジン最大手の百度(
09888)が売られた。