10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。終値は前日比1.43%高の3655.09ポイントだった。深セン成分指数も2.12%高の15962.25ポイントと大幅に3日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8753億1700万元だった。
上海総合指数は終始プラス圏で推移した。小高く寄り付いた後、じりじりと上げ幅を拡大。1月の人民元建て貸付残高増加額が過去最高を記録したことや、生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)が1年ぶりにプラスに転じたことを好感。あすからは春節(旧正月)の大型連休に入るものの、中国経済の回復見通しや、3月上旬に開催する「両会」(全国政治協商会議・全国人民代表大会)への政策期待から株式市場の先高観が根強く、連休後の上昇を見越した先回り買いが相場をけん引した。指数は今年1月25日に付けた高値(3624.24ポイント)を超え、2015年8月以来、約5年6カ月ぶりの高水準で終えた。
セクター別では、保険が全面高となったほか、医療・製薬、酒造の上昇が目立った。半面、石炭、銀行、軍需、証券の一角が軟調。
A株市場では、香港上場の物流会社、ケリー・ロジスティクス(
00636)の買収計画を発表した宅配大手の順豊控股(
002352)、自社株買い規模の拡大を発表した歌爾(
002241)がストップ高。商務部が公表した自動車の消費促進に関するガイドラインが材料視され大手バスメーカーの鄭州宇通客車(
600066)もストップ高。春節を前に免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)、酒造大手の貴州茅台酒(
600519)、養豚業者の牧原食品(
002714)が買いを集めたほか、科大訊飛(
002230)、大族激光科技産業集団(
002008)などテクノロジー株の一角も大きく上げた。半面、自動車部品メーカーの華域汽車系統(
600741)、浙江世宝(
002703)や、金融株の招商証券(
600999)、平安銀行(
000001)などが逆行安となった。
上海B株指数は0.28%高の243.93ポイント、深センB株指数は2.03%高の1129.19ポイントとともに3日続伸した。