29日の香港市場は続落スタートか。欧米で新型コロナウイルスの感染が再び深刻化しており、世界経済への影響を懸念する売りが重荷になりそうだ。フランス政府は新型コロナ対策として仏全土の外出制限を30日から少なくとも1カ月間実施すると発表した。ドイツも行動制限を強化。米国では過去1週間の新規感染者数が過去最多となっている。前日の欧州市場で主要株価指数が急落し、NY市場でもダウ平均が943米ドル下げ、3カ月ぶりの安値で終えた。
28日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)など主力株がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を340ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。
一方、中国本土では中国共産党の第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)がきょうまで開かれている。政策の恩恵を受ける銘柄を物色する動きがある相場をある程度下支えするだろう。また、四半期決算の発表がピークを迎え、業績を手掛かりとした売買が引き続き活発になりそうだ。