29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比0.22%高の2852.35ポイントだった。深セン成分指数は0.87%高の10746.08ポイントと3日ぶりに反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5722億9800万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いたものの、その後はおおむねプラス圏で推移。米中対立の先鋭化に対する警戒感が意識された一方、前日に閉幕した全国人民代表大会(国会に相当)を受けて、中国当局が経済対策を本格化させるとの期待も高く、相場を支えた。指数は上値が重かったものの、終盤にかけて香港市場から相互取引制度を通じた資金流入が増え、結局、前日終値をやや上回る水準で引けた。セクター別では金融が軟調だった半面、医療、航空、食品・飲料、観光などが大きく買われた。
A株市場では、独フォルクスワーゲンの出資で注目されている車載リチウム電池メーカーの国軒高科(
002074)がストップ高。航空関連銘柄の上海国際機場(
600009)や春秋航空(
601021)、家電大手の海爾智家(
600690)、養豚業者の牧原食品(
002714)が大きく上昇した。半面、証券株の招商証券(
600999)や保険株の中国人寿保険(
601628)が安い。自動車メーカー大手の広州汽車集団(
601238)、音響機器メーカーの歌爾(
002241)の下げも目立った。
上海B株指数は2.56%安の200.23ポイント、深センB株指数は1.15%安の849.69ポイントとともに3日続落した。