週明け6日の香港市場は米株安の流れを引き継ぎ売りが先行するか。前週末のNY市場でダウ平均は361米ドル安と反落した。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からない中、3月の米雇用統計で雇用者数が9年半ぶりに減少した。経済活動の一段の停滞や世界的な景気の落ち込みに対する懸念から香港市場でもリスクを回避する動きが強まる可能性がある。下値支持として意識されている心理的節目を試す展開になるとの見方が出ている。
一方、中国当局の景気対策に対する根強い期待が相場をある程度下支えよう。中国人民銀行(中央銀行)は3日、中小銀行の預金準備率を1%引き下げると発表した。4月15日に0.5%、5月15日に0.5%それぞれ下げ、金融機関が貸し出せる長期資金が約4000億元増える見通し。
3日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前営業日終値を170ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。なお、きょうは本土市場が清明節のために休場。相互取引制度を通じた中国本土投資家による香港株売買が休止する。