◇小米集団
◇Xiaomi Corp.
◇ハンセン:01810
◆ポイント
◇主力3部門が好調、EV事業も加わり売上高と純利益が過去最高を更新
◇IoT製品部門は3割増収で6割増益、エアコンなどの大型家電が好調
◇25年のEVの販売目標は35万台、新モデル「小米SU7 Ultra」は1万台
◆25年のEVの販売目標は35万台、新モデル「小米SU7 Ultra」は1万台
小米集団が発表した2024年12月本決算は売上高が前年比35.0%増の3659億600万元、純利益が35.4%増の236億5800万元となった。主力3部門の順調な成長に電気自動車(EV)事業が加わり、売上高と純利益がともに過去最高を更新した。スマートフォン部門の売上原価がかさんだことで全体の粗利益率が低下し、保有する株式の下落などで金融商品の評価益が前年の35億100万元から10億5100万元に急減。その他損益はマイナスに転落したが、金融支出の圧縮などで利幅を確保した。非IFRS(国際会計基準)の調整後純利益は41.3%増の272億3500万元となる。
事業別ではスマートフォン部門の売上高が21.8%増の1917億5900万元、粗利益が5.5%増の242億5400万元。出荷台数が15.7%増の1億6850万台に達し、平均販売価格も上昇したことで売上高は伸びたが、主要部品の価格高騰で売上原価が24.6%増え、採算が悪化した。IoT製品部門は売上高が30.0%増の1041億400万元、粗利益が61.3%増の210億9200万元。エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電に加え、タブレットやウエアブル端末の販売が伸びた。ネットサービス部門は売上高が13.3%増の341億1500万元、粗利益が17.1%増の261億4700万元。24年に本格参入したEV部門は売上高が327億5400万元、粗利益が60億5000万元と初年度から黒字だった。
経営陣は25年のEVの販売目標(納車ベース)を35万台に設定し、従来の30万台から上方修正した。新モデルの「小米SU7 Ultra」については、性能面やテクノロジーの優位性に自信をみせ、年間販売目標を1万台に設定している。
◆会社概要
中国のスマートフォン大手。議決権が多い種類株発行企業の香港上場第1号。雷会長が立ち上げ、24年のスマホ世界シェアは12.8%で3位(カナリス調べ)。シェアは56の国・地域でトップ3に、69の国・地域でトップ5に入る。IoT製品ではテレビやロボット掃除機などを開発。ネットサービスでは配信アプリを通じ、広告・課金収入を得る。24年3月にEVの第1弾「SU7」を発売した。
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