◇中遠海運控股
◇COSCO SHIPPING Holdings Co.,Ltd.
◇H株:01919
◆ポイント
◇運賃指標の中国コンテナ貨物指数、24年5月以降に急上昇
◇7−9月期の売上高、太平洋航路とアジア・欧州航路が倍増
◇24年1−9月期決算は売上高が30%増、純利益が73%増
◆7−9月期の売上高、太平洋航路とアジア・欧州航路が倍増
中遠海運控股が発表した2024年7−9月期決算(中国会計基準)は売上高が前年同期比72.0%増の735億1300万元、純利益が3.9倍の212億5400万元となった。コンテナ運賃の上昇が大幅増益の要因。運賃指標の中国コンテナ貨物指数(CCFI)は23年4−6月期以降、同年末まで1000ポイントを下回る低い水準で推移したが、24年に入るとやや上向き、5月以降は急騰。7−8月には2000ポイントを超えていた。コンテナ輸送量が上向く中、運賃の上昇が大幅増収につながった。
24年7−9月期のコンテナ輸送量は8.6%増の658万TEUに上り、内訳は太平洋航路が19.7%増の128万TEU、アジア・欧州航路が11.9%減の98万TEU、アジア航路が9.0%増の228万TEU、中国航路が19.3%増の133万TEU。一方、売上高は太平洋航路が115.1%増の220億9000万元、アジア・欧州航路が103.8%増の161億400万元、アジア航路が52.6%増158億9200万元、中国航路が0.6%減の28億600万元と中国航路を除き、売上高の伸びがコンテナ輸送量の増加率を大きく上回っている。
24年1−9月期決算は売上高が前年同期比29.8%増の1747億3700万元、純利益が同72.7%増の381億2400万元となった。24年6月中間決算の純利益は前年同期比1.9%増の168億7000万元と伸び悩んだが、7−9月期の業績改善が1−9月期の大幅な増収増益に結びついた。24年1−9月期のコンテナ輸送量は9.1%増の1904万TEUで、太平洋航路が12.3%増の357万TEU、アジア・欧州航路が13.9%減の285万TEUだった。
◆会社概要
コンテナ海運大手。中国遠洋運輸集団と中国海運集団の統合で誕生した中国遠洋海運集団の傘下。コンテナ海上輸送が中核で、定期航路の運航では仏CMA CGM、台湾の長栄海運と提携する。24年6月末時点でコンテナ船527隻を運航(輸送能力324万TEU)。子会社の中遠海運港口(
01199)を通じてコンテナターミナル運営事業も展開する。16年にドライバルク船とコンテナリース事業を売却。18年7月に東方海外(
00316)を買収した。
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