◇キャセイ・パシフィック
◇Cathay Pacific Airways Ltd.
◇香港その他:00293
◆ポイント
◇22年1−11月の累計旅客数、前年同期の3.2倍に急増
◇22年12月本決算、市場予想では売上高が前年比18%増
◇市場予想では22年純損失がやや縮小、23年には黒字転換へ
◆市場予想では22年純損失がやや縮小、23年には黒字転換へ
キャセイ・パシフィックの業務が急回復している。2022年11月の業務統計によると、旅客数は前年同月の7.5倍に当たる52万6800人。香港政府が新型コロナウイルス対策の入境規制を緩和した効果で一気に増えた。旅客の輸送容量を示す有効座席キロ(ASK)が127.2%増と伸び、旅客ロードファクター(座席利用率)が51.7ポイント上昇して78.5%に達した。有償旅客の飛行距離を合計した旅客キロ(RPK)は6.7倍。地域別では北東アジアが38.0倍、東南アジアが9.6倍、南アジア・中東・アフリカが16.6倍、北米が4.6倍、欧州が6.8倍と急増した。一方、貨物輸送量は前年同月比23.8%減の10万3100トン。フライト数は12.2%減の1849便だった。
22年1−11月の累計では旅客数が前年同期の3.2倍に当たる200万2700人に上っている。ASKは33.9%増で、座席利用率は40.4ポイント上昇の70.9%。RPKは3.1倍と急増し、地域別では北東アジアが7.3倍、東南アジアが4.1、南アジア・中東・アフリカが9.3倍、北米が2.4倍、欧州が3.2倍に達している。
ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想によると、22年12月本決算は売上高が前年比18.2%増の538億8800万HKドルで、純損失が51億8900万HKドル。売上高が伸びる中、純損失が前年の55億2700万HKドルからやや減少するとの見方が優勢となっている。また、23年12月期には純利益が39億2400万HKドルとなり、4年ぶりに黒字転換を果たすとみられている。
◆会社概要
香港のフラッグキャリア。太古A(
00019)の傘下で香港国際空港に拠点を置く。19年末時点でコードシェア便も含め世界54カ国・地域255都市に就航していたが、新型コロナの感染拡大を受けて規模を縮小。傘下のキャセイドラゴン航空は20年12月に運航を停止した。運用機材は22年6月末時点で188機。このほかにも全額出資の香港エクスプレス航空とエア香港がそれぞれ26機、14機を運用している。中国国際航空(
00753)と資本業務提携する。
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