◇小米集団
◇Xiaomi Corp.
◇香港その他:01810
◆ポイント
◇スマホ部門の粗利益2.8倍、主力機種「小米10」の投入で採算改善
◇ネットサービス部門は2桁の増収増益、ゲームや動画サービスが成長
◇出資先のキングソフト・クラウド、今月上旬にナスダック上場
◆出資先のキングソフト・クラウド、今月上旬にナスダック上場
2020年1−3月期決算は売上高が前年同期比13.6%増の497億200万元、純利益が同30.8%減の21億6400万元となった。新型コロナウイルスが中国で猛威を振るう中で善戦し、主力3部門はそろって増収だったが、株式投資の評価益が前年同期の25億2500万元から3億8600万元に縮小したことが響き、最終利益が減少した。特別要因を除く調整済み純利益は10.6%増の23億100万元となる。
事業別ではスマートフォン部門の売上高が12.3%増の303億2500万元、粗利益が2.8倍の24億5200万元だった。出荷台数は4.7%増の2920万台。20年2月に中国で発売した主力機種「小米10」と「小米10プロ」の好調な販売を受けて平均販売価格が7.2%上昇し、採算が改善した。IoT部門は売上高が7.8%増の129億8400万元、粗利益が20.2%増の17億4100万元。テレビ販売を3.0%増の270万台に伸ばしたほか、イヤホンやルーター、ロボット掃除機などの出荷も好調だった。稼ぎ頭のネットサービス部門は売上高が38.6%増の59億100万元、粗利益が17.5%増の33億7200万元。主力の広告事業の売上高が16.6%増と伸びたほか、巣ごもり需要を背景にオンラインゲームや動画サービス、ネット通販などが成長した。
パンデミックは4−6月期の業績に影を落としそうだ。スマホの主力市場に成長したインドや欧州諸国は厳格な都市封鎖のあおりで販売低迷が見込まれる。一方、出資先の企業ではキングソフト・クラウドが今月上旬にナスダック市場に上場した。
◆会社概要
中国のスマホ大手。議決権が多い種類株を発行する企業の香港上場第1号。雷軍会長が立ち上げたスマホメーカーで、20年1−3月期の世界シェアは10.7%で4位(IDC調べ)。中国のほかインドや欧州など90カ国以上で製品を販売する。IoT製品部門ではスマートテレビ、パソコン、人工知能(AI)スピーカー、掃除ロボットなどを開発。ネットサービスでは音楽・映像・ゲーム配信などのアプリを通じ広告収入や課金収入を得る。
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