◇華電国際電力
◇Huadian Power International Corp.,Ltd.
◇H株:01071
◆ポイント
◇中国会計基準の増益率は90−110%、石炭価格の下落などが寄与
◇国際会計基準の売上高は市場予想で4%増、過去最高を更新へ
◇19年通年の電力販売量は2%増、平均販売価格は1%上昇
◆19年通年の電力販売量は2%増、平均販売価格は1%上昇
華電国際電力は2019年12月本決算(中国会計基準)の純利益が前年に比べて15億5000万−19億元増えるとの見通しを明らかにした。増益率は90−110%で、純利益は32億7600万−36億2600万元に上る。特別損益を除いたコア純利益は15億2000万−18億6000万元増加する見通しで、こちらも90−110%の増益となる。同社は大幅増益の要因として、発電量の増加と石炭価格の下落、増値税(付加価値税)の税率変更に伴う効果などを列挙している。
香港に上場するH株で適用される会計基準は国際会計基準で、華電国際電力の場合、中国会計基準に基づく純利益を下回るケースが多い。ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想では19年12月本決算の純利益は31億9300万元。ピークの15年12月期の純利益73億2900万元とは開きがあるが、4年ぶりの高水準に達するとの見方が優勢だ。
市場予想では19年12月期の売上高は前年比4.4%増の912億4900万元で過去最高を更新するとみられている。屋台骨の電力事業は堅調で、19年通年の発電量は1.8%増の2億1500万メガワット時(MWh)、電力販売量は2.1%増の2億100万MWhに上る。新たな発電設備の稼働が寄与し、発電量と電力販売量が前年比で拡大した。1MWh当たりの平均販売価格は1.2%高い414.49元。小幅ながら上昇したことも売上高を押し上げた要因だ。
◆会社概要
華電集団傘下の大手電力会社。5大電力グループの一角を占める中国華電集団の傘下。火力発電のほか水力、風力、太陽光など再生エネルギー発電を手掛ける。19年6月末時点で山東省、安徽省、河北省など14省・直轄市・自治区で60の発電所を運営し、総発電能力は5万3543MW(うち石炭火力発電が76%、ガス火力と再生エネルギーがともに12%)。石炭生産・取引も手掛け、石炭資源量は18年末時点で約22億トン規模に上る。
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