◇小米集団
◇Xiaomi Corp.
◇香港その他:01810
◆ポイント
◇スマホ出荷数30%増で部門売上高41%増、コスト増で利益は横ばい
◇ネットサービス部門は大幅増益、広告収入やネットファイナンスなど急成長
◇IoTに人工知能を融合するAIoTを強化、5年間で100億元投入へ
◆IoTに人工知能を融合するAIoTを強化、5年間で100億元投入へ
2018年12月本決算は純利益が135億5400万元となり、438億2600万元の純損失を計上した前年から黒字に転換した。売上高は前年比52.6%増の1749億1500万元。香港市場への上場に伴い優先株の評価額を公開価格に改めたことで125億1400万元の評価益(前年同期は540億7200万元の評価損)を計上し、利益が大幅に膨らんだ。
事業別ではスマホ部門の売上高が41.3%増の1138億元、粗利益が0.8%減の70億4300万元となった。出荷台数が29.8%増の1億1870万台と好調で、平均販売価格も8.8%上昇したが、売上原価が45.3%増と膨らみ、利幅が縮小した。IoT(モノのインターネット)製品部門は売上高が86.9%増の438億1700万元、粗利益が2.3倍の45億1100万元。スマートテレビの販売数が3.3倍の840万台に達するなど業容の急拡大が大幅な増収増益につながった。ネットサービス部門は売上高が61.2%増の159億5600万元で、粗利益が72.3%増の102億7200万元となり、粗利益ベースでは稼ぎ頭となった。広告収入が79.9%増と伸びる中、ゲームが7.3%増と伸び悩んだものの、ネットファイナンス事業や電子商取引「有品」の成長が大幅な増収を支えた。
今後の事業展開ではスマホのほか、IoTに人工知能(AI)を融合するAIoT分野を強化する計画。向こう5年間でこの分野に100億元の資金をつぎ込み、事業機会を探る。また、18年12月にはTCL集団との業務提携に乗り出した。スマートデバイスや電子部品などの分野の研究開発などで協力する。
◆会社概要
中国のスマホ大手。議決権が多い種類株を発行する企業の香港上場第1号。雷軍会長が立ち上げたスマホメーカーで、18年10−12月期の世界シェアは7.6%で5位(IDC調べ)。中国のほかインドや欧州など70カ国以上で事業を展開する。IoTではスマートテレビ、パソコン、人工知能(AI)スピーカー、掃除ロボットなどを開発。ネットサービスは音楽・映像・ゲーム配信などのアプリを通じて広告収入や課金収入を得るビジネスモデル。
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