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2018-04-02 中国/トピック/証券 印刷   Nikihou_Webをフォローしましょう
本土証取:創新企業の上場誘致へ新規定、“ニューエコノミー化”の新時代到来
 イノベーション企業による国内上場と中国預託証券(CDR)の発行に関して大枠を定めた新規定を、中国の内閣に当たる国務院が承認したことが分かった。国務院弁公庁が3月30日に明らかにした。CDRの導入観測は2月ごろから市場のホットな話題となってきたが、当局の動きは予想以上に速く、新制度の枠組みが早々に定まった格好。これで、中国の4大ネット企業“BATJ”のA株回帰に向けて道が開かれた。また、新たな上場要件の設定により、いわゆるユニコーン企業(評価額10億米ドル超の未公開企業)によるIPOもこの先、加速する見込み。本土A株市場は“ニューエコノミー化”という新時代を迎えたと言えそうだ。

 中国の現行規定では、WVR(複数議決権)方式やVIE(変動持ち分事業体)といった変則的な持ち株構造を持つIT・ネット企業が本土A株市場に上場することはできず、利益未計上の新興企業による上場も不可能。これが結果的に、国内の有力企業を米国や香港などの域外市場に流出させる結果となった。ただ、政府はニューエコノミー主導の経済発展を目指す方針に基づき、イノベーション企業を国内市場に積極的に誘致する方針に転換。そのために、現行規定の適用を回避できるCDRの導入や新たな上場要件の設定を決めた。



◆A株回帰の要件は「時価総額2000億元以上」、“BATJ”など5社が該当

 国務院が今回承認した「イノベーション企業の国内株式・CDR発行の試行に関する意見」を見ると、“イノベーション(創新)”に該当する業種は、インターネット、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、AI、ソフトウエア・集積回路(IC)、ハイテク設備製造、バイオ医薬などのハイテク産業と戦略的新興産業。基本的な上場要件は以下の通りとなる。

◇域外市場に上場しているレッドチップ企業(中国本土外に登記し、事業活動を主に本土で行う企業)に関しては「時価総額が2000億元以上」であること
◇域外市場において未公開のスタートアップ企業(レッドチップ企業、中国本土登記企業の両方を含む)に関しては「直近の年間売上高が30億元以上、かつ企業価値が200億元以上」であること。あるいは売上高が急速に伸びており、自社で開発した世界先端の技術を持ち、業界で競争優位にあること

 本土登記企業は通常のIPOを行う形となり、域外上場のレッドチップ企業は基本的にCDR上場の扱いとなるが、一部条件を備えたレッドチップに限り、本土でのIPO申請も可能という。また、「意見」に基づく上場企業の選定に関しては、証券監督管理委員会(CSRC)が具体的な基準を作成し、「科技創新産業化諮問委員会」を創設。業界主管部門や専門家の意見を取り入れつつ、同委員会において厳しく審査する。相場への過度の影響を抑えるため、イノベーション企業の受け入れはあくまで段階に進める方針という。

◆ユニコーンのIPO要件は「時価総額200億元以上」、約30社が該当か

 『中国基金報』によれば、域外の上場企業のうち、直近の時価総額が2000億元を超える創新企業は、4大ネット企業“BATJ”こと、香港上場のテンセント(00700)、米NY上場のアリババ・グループ(BABA)、米ナスダック上場の百度(BIDU)、JDドット・コム(JD)。これにネットイース(NTES)を加えた5社となる。ほかに香港上場の通信キャリア、チャイナ・モバイル(00941)なども時価総額要件をクリアしているが、対象7業種に含まれるかはやや微妙だ。

 一方、未公開企業に関する時価総額200億元以上との要件を満たしているのは、有力スマートフォンメーカーの小米科技やライドシェアの滴滴出行などで、財新智庫莫尼塔(CEBMグループ)が3月19日に発表したリストでは40社弱。一方、長城戦略諮詢、科技部火炬中心、中関村管理委員会が共同でまとめたデータでは計29社(年間売上高要件は考慮していない)だった。このリストにはアリババや中国平安保険(02318/601318)の子会社が複数掲載され、特にアント・フィナンシャル、阿里雲、菜鳥網絡、口碑などを抱えるアリババ・グループの存在感が目立った。首位のアント・フィナンシャル、2位の滴滴出行については今のところIPO計画は伝わっていないが、3位の小米は香港でのIPOを準備中。ただ、今回の国務院のゴーサインを受け、本土A株と香港に同時上場する可能性が高まっている。

 今後はBATJやユニコーン企業の具体的な動きが注目されるところだが、天風証券は既存ハイテク銘柄にとっても、当局の新規定が再評価にもつながるとの見方だ。実際、先週末の本土A株市場では、ユニコーン・テーマ株(ユニコーン企業と提携関係や取引関係にある銘柄)の蘇州天華超浄科技(300390)、福建星雲電子(300648)などが急伸する展開となった。天風証券はまた、有力企業のCDR上場やユニコーンの上場が実現した場合も、仮に発行規模が小さければ、既存のハイテク銘柄やユニコーン・テーマ株の押し上げ効果が続くとの見方。米国などでは先週半ばまでハイテク売りが続いたが、A株市場ではこの先当面、“ハイテク祭り”の様相が続くことになりそうだ。

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