◇テンセント
◇Tencent Holdings Ltd.
◇ハンセン:00700
◆ポイント
◇中核のオンラインゲーム事業は26%増収と伸びが鈍化
◇動画・音楽配信などソーシャル事業が47%増収、広告は微信効果で55%増収
◇決済サービスやクラウド事業が急成長、その他部門の収益は2倍超
◆決済サービスやクラウド事業が急成長、その他部門の収益は2倍超
テンセントが16日発表した2018年1−3月期決算は純利益が前年同期比61%増の232億9000万元となり、ファクトセットの市場コンセンサス予想(183億8700万元)から大幅に上振れた。売上高は同48%増の735億2800万元で、こちらも市場予想の710億8600万元を超えた。動画・音楽配信などのデジタルコンテンツ事業に加え、オンライン広告や決済サービス、クラウド事業などが収益を押し上げた。
部門別では付加価値サービスの売上高が34%増の468億7700万元、粗利益が39%増の296億5700万元。中核のオンラインゲーム事業が26%増収と伸びが鈍化したものの、動画・音楽配信などソーシャル事業が47%増収と好調だった。動画サービスの「騰訊視頻」はモバイルアプリの1日当たり利用者数が60%増え、全体の収入が75%拡大している。オンライン広告部門は売上高が55%増の106億8900万元で、粗利益が39%増の33億3300万元。対話アプリ「微信」の月間利用者数が10億人を突破し、動画・音楽配信などの利用者も増加する中、広告収入が順調に伸びている。その他部門は売上高が2.1倍の159億6200万元、粗利益が2.5倍の40億5200万元に急成長した。決済サービスとクラウド事業の躍進が寄与している。
17日の香港市場では予想を上回る好業績を受けてテンセント株が買われ、前日比7.0%高の424HKドルで寄り付いた。場中に約5週間ぶりの高値をつけたが、その後に利益確定売りに押され、3.7%高の411HKドルで引けている。
◆会社概要
中国のインターネットサービス大手。対話アプリ「微信(海外ではWeChat)」やポータルサイト「QQ.com」を基盤にゲームやスマホ決済、動画配信などを展開する。2018年3月末時点の月間利用者は微信が10億4000万人、インスタントメッセンジャー「QQ」が8億550万人、SNS「Qzone」が5億6230万人。ネット通販のJDドット・コムやネット損保の衆安在線財産保険(
06060)に出資。
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