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レポート > IPO紹介
2020-07-06 香港/IPO紹介/その他製造 印刷   Nikihou_Webをフォローしましょう
思摩爾国際:電子たばこ機器最大手、広東省などに工場建設 生産能力拡大へ
◇思摩爾国際
◇Smoore International Holdings Ltd.
◇香港その他:06969


◆公開株式数:5億7435万株
◆公募株式数:6892万株
◆オーバーアロットメントオプション:最大8615万株
◆上場日:7月10日
◆公開価格上限:12.40HKドル

◆会社概要

 電子たばこ機器の世界最大手。ニコチンを含む液体を加熱して、ベイパー(蒸気)を発生させる電子たばこ機器や関連部品を製造する。電子たばこ機器の生産では世界最大手で、売上高ベースの市場シェアは16.5%(19年)。日本たばこ産業(JT)やブリティッシュ・アメリカン・タバコ、RELXなどが主要顧客。ODM方式での生産が主体だが、「Vaporesso」「Renova」といった自主ブランドの電子たばこ機器も製造する。広東省深センと東莞に生産拠点を置く。

◆19年12月本決算:純利益3倍

 加熱技術にセラミックを用いた製品が市場から好評価を得たほか、新規顧客からの受注獲得で売り上げが2.2倍の76億1100万元に拡大。なかでもRELXとの提携拡大などでたばこ会社向け機器販売は4倍近くに急拡大した。コスト管理を強化し売上原価の伸びを90%に抑えたことで粗利益率は44.0%と前年から9.3ポイント改善。事業規模の拡大や核心技術の研究強化で管理費や研究開発費はかさんだが、純利益は3倍の21億7400万元に上り、大幅増益を達成した。

◆今後の計画

 公開価格の仮条件レンジは9.6−12.4HKドルで、中間値(11.0HKドル)で計算した場合、調達額は正味60億5300万HKドルに上る見通し。全体の50%を生産能力の拡張に充て、広東省江門や深センに新たな生産拠点を建設する計画で、江門1期が22年6月、2期が23年頃、深センは24年の生産開始を予定している。このほか25%を生産ラインの自動化やERPシステムのアップグレードに、20%を加熱技術などの研究開発に、5%を運転資金にそれぞれ投じる予定。

 既存工場の賃貸契約は大部分が2022−24年に期間満了を迎える予定で、順次、新生産拠点への移転を進める。類似製品の生産ラインを1つの生産拠点にまとめることで、運営・生産面での効率向上を図る考え。

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