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2014-09-04 香港/企業動向/輸送用機器
中国政府が中国南車と中国北車の合併検討か、海外での過当競争を問題視
 中国政府が鉄道車両メーカーの中国南車(01766)と中国北車(06199)の合併に向けて準備を進めているとの観測が浮上している。4日の香港市場では、両銘柄がともに現地時間午前9時に株式取引を停止した。

 3日付『財新網』は消息筋の話として、国務院(内閣に相当)直属の国有企業監督組織である国有資産監督管理委員会(国資委)が2社の合併案を検討していると伝えた。目的は、海外受注をめぐる過当競争を回避し、中国の高速鉄道技術の輸出を促進すること。国資委内部では、規模で上回る中国南車が中国北車を吸収合併する方式が有力視されているという。両社の本社広報担当者はコメントを控えている。

 過当競争の一例がトルコの機関車受注。両社は2011年1月に入札に参加したが、価格の引き下げ合戦となり、中国北車は採算がとれない水準で応札した。ただ、最終的に韓国企業に受注をさらわれた。2013年1月にアルゼンチンで実施された高速鉄道車両の入札でも、中国南車の応札価格は他社平均を大幅に下回る水準だった。

 もっとも、両社の合併は多様な利害が絡むことから、難航する公算が大きい。最も大きな障害は国内最大の顧客である中国鉄路総公司による抵抗。2社間の競争がなくなれば、調達コストが上昇するとの警戒感から難色を示している。中国南車と中国北車はもともと一つの会社だったが、国内市場での競争を促進するため、2000年に当時の中国鉄路機車車両工業総公司が鉄道部から切り離した上で分割し、2社が発足した経緯がある。現時点での計画では、中国南車と中国北車の2015年売上高目標はそれぞれ1500億元、1400億元に設定されている。
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