UBSは最新リポートで、中国のインターネットサービス大手、テンセント(
00700)の目標株価を593HKドルから676HKドルに引き上げた。投資判断は「買い」を維持し、重点推奨銘柄に据え置いた。『AAストックス』が20日伝えた。
UBSは、テンセントの2024年10−12月期業績が予想をやや上振れたと指摘。売上高が11%増と予想を2%、調整後の営業利益と純利益が21%増、30%増と予想を1%、2%それぞれ上回り、業績が投資家の懸念の緩和につながるとの見方を示した。また、同期の主力ゲームのパフォーマンスが好調で、今後投入する「VALORANT Mobile」、「勝利の女神:NIKKE」なども業績を押し上げるとし、25年国内と海外のゲーム収入はそれぞれ12%増、19%増を見込んでいる。
25年のテンセントの人工知能(AI)関連の運営費用は約150億元に上るが、容易に吸収されると予想。24年のAIクラウド収入は前年比でほぼ倍増しており、その一部はグループ内部で大規模言語モデルのトレーニングと広告ターゲティングの改善に使われるGPUの使用制限の影響を受けていると指摘した。設備投資の増加に伴い、使用制限が緩和され、クラウドサービス事業の成長は加速するとの見方を示した。AI開発の潜在力が安定していることに加え、短期的には中核事業と対話アプリ「微信(WeChat)」内のオンラインショップ、「微信小店(WeChatショップ)」の発展が持続的な利益成長をけん引するとした。
テンセントの株価は日本時間午後4時47分現在、前日比3.89%安の519.00HKドルで推移している。