週明け10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.56%高の3322.17ポイントだった。深セン成分指数は0.52%高の10631.25ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆7308億2400万元だった。
上海総合指数は序盤にマイナス圏に沈む場面もあったが、その後はプラス圏で堅調に推移し、終値ペースで昨年12月31日以来の高値を連日で更新した。米雇用統計を受けて米国の利下げ期待が後退したほか、米中貿易摩擦への警戒感が相場の重しとなったが、低コストの大規模言語モデル「DeepSeek(ディープシーク)」の登場を受けて国内で人工知能(AI)応用が加速するとの期待が高まるなか、引き続き関連銘柄が買われて指数を押し上げた。セクター別では、通信サービスと医療サービスが全面高となったほか、ソフトウエア開発やインターネットサービスも買われた。半面、銀行や太陽光発電設備、港湾・海運などが売られた。
A株市場では、東風汽車集団有限公司が中国兵器装備集団有限公司と経営統合するとの観測を受け、東風汽車(
600006)や東風電子科技(
600081)、重慶長安汽車(
000625)、建設工業集団(
002265)など両社の傘下企業が買われた。通信キャリアのチャイナ・テレコム(
601728)、中国聯合網絡通信(
600050)、チャイナ・モバイル(
600941)も高い。3社がDeepSeekをサービスに組み込んでいくと中国当局が発表し、材料視された。半面、浙江三花智能控制(
002050)や海信家電集団(
000921)、隆基緑能科技(
601012)などが売られた。
上海B株指数は0.04%安の267.17ポイント、深センB株指数は0.19%高の1209.58ポイント。