10日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.50%安の20311.28ポイントだった。中国企業指数は0.74%安の7306.16ポイント。メインボードの売買代金は概算で2475億4000万HKドル。
ハンセン指数は3%超高で寄り付き、心理的節目の21000ポイントに乗せた。9日の中国共産党中央政治局会議で2025年の経済政策について「より積極的な財政政策と適度に緩和的な金融政策を実施する必要がある」と指摘。中国の金融政策がこれまでの「穏健」から14年ぶりに「適度に緩和」に基調転換したことを好感して買いが先行した。ただ、前日に続いた急上昇で目先の利益をいったん確定する売りが次第に優勢となり、指数はじりじりと上げ幅を縮小すると、終盤にマイナス圏に沈んだ。
ハンセン指数構成銘柄では、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)、本土不動産株の龍湖集団(
00960)が大幅安。前日に高かった医薬品受託開発の無錫薬明康徳新薬開発(
02359)、薬明生物技術(
02269)、製薬会社の翰森製薬(
03692)、スマートフォン部品・受託製造のBYDエレクトロニック(
00285)が反落した。中国生保大手の中国人寿保険(
02628)、光学部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)なども下げが目立った。半面、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、豚肉大手の万洲国際(
00288)、アジアを拠点とする生保大手のAIAグループ(
01299)、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)などが買われた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.39%安の4591.94ポイントと3営業日ぶりに反落。センスタイム(
00020)が13.51%安と急反落したほか、金蝶国際ソフト(
00268)、東方甄選(
01797)、BYDエレクトロニック、衆安在線財産保険(
06060)が下落率上位。半面、ビリビリ(
09626)、同程旅行(
00780)、レノボグループ(
00992)などが逆行高となった。