スイス半導体大手のSTマイクロエレクトロニクスは20日、中国半導体ファウンドリーの華虹半導体(
01347)と提携して深センで半導体を製造する計画を明らかにした。同社のJean-Marc Chery最高経営責任者(CEO)がパリで開いた投資家向け説明会で、回路線幅40ナノメートルのマイクロコントローラー(MCU)の生産を2025年末までに始めると述べた。ロイター通信が21日伝えた。
半導体メーカーがアジアでの需要拡大に対応してシンガポールやマレーシアで生産能力を増強する一方、欧州と米国、中国はそれぞれ自国内での生産拡大を求めている。Chery CEOは「もし中国で工業向け、自動車向け市場のシェアを明け渡してしまえば、中国企業が市場を独占するだろう」と述べ、巨大な中国市場を重視する考えを示した。
STマイクロエレクトロニクスは電気自動車(EV)向け炭化ケイ素(SiC)半導体の最大手で、米テスラや中国の吉利などが顧客となっている。2023年には重慶市で三安光電(
600703)とSiC合弁事業を行うと発表した。三安光電がウエハーを供給する。
華虹半導体の株価は日本時間午前11時44分現在、前日比0.23%安の21.95HKドルで推移している。