英紙『フィナンシャルタイムズ』は3日、消息筋の話として、中国の医薬品開発受託会社の無錫薬明康徳新薬開発(
02359/
603259)と薬明生物技術(
02269)が欧米の事業資産を一部売却するようだと報じた。両社を含む中国バイオ企業と米連邦機関との取引契約を禁じる「バイオセキュア法案」に対応した措置とみられる。
消息筋によると、無錫薬明康徳新薬開発は米ペンシルベニア州フィラデルフィアに研究所と製造拠点を持つ子会社のウーシーアドバンストセラピーズを売り出した。同業数社との交渉は数カ月に前に始まったという。
消息筋はさらに、薬明生物技術が欧州の生産拠点の売却を検討していると述べた。米連邦機関との取引がある顧客企業が薬明生物技術のサービス利用を回避するようになり、欧州での新規案件はここ数カ月途絶えているという。薬明生物技術の2024年上半期の欧州事業売上高は前年同期と比べて27%減少した。