大和証券キャピタルマーケッツは最新リポートで、ボトル入り飲料水の中国最大手、農夫山泉(
09633)の投資判断を「アウトパフォーム」から「ホールド」に、目標株価を48HKドルから36HKドルに引き下げた。ボトル入り飲料水事業の売上高と粗利益率の予想を下方修正した上で、2024−26年のEPS予想を13−15%引き下げた。『AAストックス』が24日伝えた。
大和は、今年上半期に農夫山泉のボトル入り飲料水の売上高が前年同期比10%減る半面、その他の清涼飲料事業の成長が続くとみている。同社経営陣は、競合する娃哈哈の創業者の死去をきっかけに農夫山泉への批判が高まった事件の影響が予想以上に大きかったと認めた。ただ、過去2カ月で影響は薄れ始め、6月以降に売り上げが徐々に正常化していることから、同社は販路への投資とマーケティングを強化して市場シェアを奪回する計画だとした。また、デレバレッジ(債務圧縮)とマーケティング投資を踏まえ、今年下半期の利益は前年同期比13%減ると予想。投資家に対し、ボトル入り飲料水事業が持ち直すまで静観するよう勧めた。
大和は、農夫山泉の茶飲料事業が安定成長していると評価。今年上半期の成長率が前年同期比50%を超えたことから、下半期は約20%の成長が期待できるとした。下半期の売上高全体に占める茶飲料の比率が38%に上ると見込んでいる。
農夫山泉の株価は日本時間午後4時25分現在、前日比7.10%安の30.75HKドルで推移している。