週明け4日の香港市場は反発か。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けて米長期金利が低下したことで、投資家が運用リスクを取りやすくなると予想する。前週末のハンセン指数は終値ベースで昨年11月10日以来およそ1年1カ月ぶりの安値を付けただけに、幅広いセクターで買い直しが先行するだろう。
もっとも、買い一巡後は上値が伸び悩む展開があり得る。週内に米国の10月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、11月ADP全米雇用リポート、11月雇用統計など重要指標の発表を控え、内容を見極めたいとの気分が次第に広がりそうだ。
パウエル議長は1日午前(米時間)、米大学のイベントでのあいさつで「金融緩和の時期を推測するのは時期尚早だ」とする一方、現在の政策金利は「かなり抑制的な水準」と述べた。前週に市場で利下げ期待が高まるきっかけとなったウォラーFRB理事の発言を明確に否定する内容ではなかったと受け止められた。1日のNY債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りは前日比0.13%低い4.19%で終え、9月上旬以来3カ月ぶりの低水準となった。
1日のNY株式相場はダウ平均が4日続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに反発した。11月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が予想を下回り、FRBによる金融引き締め長期化への懸念が後退した。英金融大手HSBC(
00005)、大型ネット株のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、美団(
03690)が香港終値を上回った半面、オンラインゲームのネットイース(
09999)が下回って終えた。