HSBCグローバル・リサーチは最新リポートで、中国当局が融資に適した不動産開発業者50社のリストを起草していると外電が伝えたことについて、報道が事実であれば、民営デベロッパーを支えるのが狙いであり、市場の安定化に向けた中国政府の決意が感じられるとした。一方、債務危機に直面したデベロッパーがリスト入りできるかどうかが関心を集めており、なかでも未完成のプロジェクトを多く抱える企業の動向が注目されるとした。『AAストックス』が21日伝えた。
HSBCは、不動産市況が近く好転することは見込めないものの、中国政府が持続的に支援策を打ち出すことで、投資家が不動産セクターを改めて見直す可能性に注目。ただ、市況低迷などを理由に悲観的な見方が優勢で、今回の措置を受けたプラスの反応は一時的なものにとどまるとした。
個別では、華潤置地(
01109)と中国海外発展(
00688)を選好。ファンダメンタルズや業務運営を評価し、投資判断をいずれも「買い」としたほか、目標株価をそれぞれ47.9HKドル、24.2HKドルに設定した。