7日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反発。前場終値は前日比0.84%高の21399.43ポイントだった。中国企業指数は1.13%高の7270.54ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で558億8000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げた。米中対立の激化に対する過度な懸念がやや後退し、買い戻しが優勢。気球問題で延期されていたブリンケン米国務長官の訪中を巡り、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は6日、「時期が来れば中国側と議論を始めるだろう」と述べ、中国との意思疎通を維持する姿勢を表明した。バイデン米大統領も米国による中国の偵察気球撃墜により米中関係が弱まることはないとの認識を示した。もっとも、21500ポイント付近では上値の重さが目立ち、一段と買い上がる勢いは限られた。
個別では、中国ネット検索エンジン大手の百度(
09888)が急伸。同社が開発を進めている米新興企業オープンAIの「ChatGPT(チャットGPT)」に類似した自動応答アプリの名称が「文心一言」に決まり、3月にも一般向けに投入するとの報道が材料視された。本土不動産株の龍湖集団(
00960)、碧桂園(
02007)、白物家電メーカーの海爾智家(
06690)や、石油メジャーのCNOOC(
00883)も買われた。大型ネット株ネットイース(
09999)、テンセント(
00700)、百度(
09888)が堅調。半面、マカオカジノ株の銀河娯楽(
00027)、香港地場系銘柄の新鴻基地産(
00016)、恒基兆業地産(
00012)、電能実業(
00006)、豚肉関連の万洲国際(
00288)がさえない。