10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.54%安の3230.02ポイントだった。深セン成分指数は0.87%安の12223.51ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9661億7800万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、序盤はプラス圏に浮上する場面もあったが、ほどなくして下向きに転じ、その後はマイナス圏でもみ合った。前日まで4営業日続伸し、1週間ぶり高値を付けた後とあって、利益確定売りが出た。海南省を中心に新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、消費や経済活動が冷え込むことへの警戒感も重荷。朝方に発表された発表された7月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇、生産者物価指数(PPI)は4.2%上昇となり、ともに市場予想(2.9%上昇、4.8%上昇)を下回った。
セクター別では、保険が全面安。航空・空港運営、バッテリー素材、石炭、ゲームも安い。半面、貴金属、機械、自動車サービス、太陽光発電設備が買われた。
A株市場では、自動車・電池・部品関連のBYD(
002594)、国軒高科(
002074)、寧波均勝電子(
600699)が安い。調味料老舗の仏山市海天調味食品(
603288)、航空大手の中国国際航空(
601111)、家電メーカーの海爾智家(
600690)、音声認識技術大手の科大訊飛(
002230)も下げた。半面、電気自動車(EV)用バッテリーメーカーの寧徳時代新能源科技(300750)と戦略提携について基本合意した鄭州宇通客車(
600066)がストップ高。ワイン大手の張裕ワイン(
000869)もストップ高まで買い進まれた。
上海B株指数は0.05%安の304.37ポイント、深センB株指数は0.06%高の1256.59ポイントだった。