休場明け10日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。前場終値は前営業日比2.83%安の19436.73ポイントだった。中国企業指数は3.29%安の6585.17ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で842億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は前週末以降の欧米株安の流れを引き継ぎ、ほぼ全面安で始まった。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが警戒される中、米長期金利の上昇を受けた売りが香港市場にも波及した。香港ドル安を背景に香港から資金が流出するとの観測が浮上し、投資家心理を悪化させたもよう。朝方にはハンセン指数の下落率が4%を超えたが、中国本土相場が上げに転じたこともあって、じりじりと下げ幅を縮小した。
個別では、大型ネット株のJDドットコム(
09618)とアリババ集団(
09988)、美団(
03690)、テンセント(
00700)がそろって売られ、相場の重荷となった。不動産株の碧桂園服務(
06098)と碧桂園(
02007)がともに12%超安と急落。電気自動車メーカーのBYD(
01211)は、湖南省長沙市当局が同社工場の排気問題を調査していると伝わり、売りが膨らんだ。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)の下げもきつい。一方、休場前の前週末に下落した創科実業(
00669)、恒安国際集団(
01044)、華潤ビール(
00291)が大きく買われた。