2021-10-15 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】買い先行か、米株高を好感も企業統制の動きを警戒
休場明け15日の香港市場は前日のNY市場が上昇した流れを引き継いで買いが先行するか。14日のNY株式相場は大幅高。決算発表銘柄が軒並み大幅高となり相場をけん引したほか、新規失業保険申請件数がコロナパンデミック以降で初めて30万件を下回ったこと、9月生産者物価指数(PPI)の伸び率が前月から鈍化したことも安心感につながった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はHSBC(
00005)や香港証券取引所(
00388)、テンセント(
00700)、BYD(
01211)などが香港終値を上回って引けている。
ただ、中国共産党機関紙の『人民日報』は14日、米国に上場する富途証券(FUTU)と老虎証券(TIGR)を名指しで批判。中国では11月1日付で個人情報保護法が施行される予定で、米国や香港などの市場を手掛けるネット証券会社はデータセキュリティーなどの規則に違反する可能性があるとした。中国政府がネット証券会社を企業統制の次のターゲットに定めたとの見方も広がっており、相場の重しとなりそうだ。また、中国では週明け18日に国内総生産(GDP)や鉱工業生産、小売売上高など主要経済指標の発表を控えており、積極的な買いが控えられる可能性もある。