20日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反発。終値は前日比0.36%高の26451.54ポイントだった。中国企業指数は0.02%安の10553.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で1326億4000万HKドル。
ハンセン指数は序盤にマイナス圏に沈む場面があったものの、おおむね小高く推移。19日の米株式相場が3日ぶりに反発し、買い安心感につながった。中断していた米議会での追加経済対策を巡り、共和党上院が民主党との協議に応じると伝わった。また、英製薬アストラゼネカが19日、オックスフォード大学と開発中の新型コロナワクチンの臨床試験で被験者に抗体反応が確認されたと発表した。きょうの中国本土相場の上昇も投資家心理を支えたもよう。もっとも、世界的に新型コロナの感染者数が急増するなか、景気回復が妨げられるとの懸念は根強い。香港でも感染の「第4波」に入ったとの観測が浮上し、指数の上値は重かった。セクター別では素材と情報技術が上げた半面、不動産・建設、公共事業が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、小米集団(
01810)、国際金融銘柄のAIAグループ(
01299)が買われ、相場の上昇を主導。電動工具メーカーの創科実業(
00669)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)も大きく買われた。半面、不動産株の中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)、九龍倉置業地産(
01997)、碧桂園(
02007)の下げがきつい。香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)も売られている。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセン科技指数は反発し、1.19%高の7997.52ポイント。前日大引け後に2020年7−9月期決算を発表したネットイース(
09999)、生活関連サイト運営の美団(
03690)が大幅高となった。一方、ヘルステック大手平安健康医療科技(
01833)が逆行安を演じた。