17日の香港市場は売り優勢で始まるか。16日の米NY株式相場はおおむね軟調。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2023年までのゼロ金利政策の継続が示唆されたことが好感されたが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見後に利益確定売りが強まった。ハイテク株主体のナスダック総合が1.25%安と反落しており、香港市場のIT株やニューエコノミー株に売りが波及すれば、地合いの悪化につながりそうだ。16日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約150ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
もっとも、米中の経済指標が改善するなかで、売り一巡後は買い戻しの動きが広がる可能性も考えられる。また、相互取引制度を通じた本土市場からの香港株売買は今月9日から6営業日連続で買い越しとなっており、香港市場への資金流入が続いていることは相場の支えとなるだろう。