16日のNY株式相場はおおむね軟調。パウエルFRB議長の会見後に主力ハイテク株に利益確定売りが強まった。朝方はフェデックスなど好決算発表やコロナワクチン供給見通し、IPO市場の活況などが支援となり堅調にスタートした。午後のFOMCでは、2023年までのゼロ金利政策の継続が示唆されたことが好感され買いが強まったが、パウエルFRB議長会見で景気回復には更なる財政支援が必要だと発言すると売りが強まった。ダウ平均は369米ドル高まで上昇したが、36.78米ドル高(+0.13%)とほぼ変わらずで終了した。S&P500も0.82%高まで上昇後、0.46%安と4日ぶりに反落。ハイテク株主体のナスダック総合も1.25%安と3日ぶりに反落。スタート後すぐにマイナス圏に沈むと、FOMC結果公表後に一時プラス圏を回復したが、終盤に下落幅を拡大し、ほぼ安値で終了した。
FOMCでハト派スタンス継続が予想されるなか、主力ハイテク株は午前中から利益確定売りが優勢だった。時価総額最大のアップルは2.95%安と3日ぶりの大幅反落。寄り後に0.40%高まで上昇したものの、午前中にはマイナス圏に沈み、FOMC結果公表後の反発もわずかにとどまり、ほぼ安値引けとなった。S&P500の業種別ではエネルギー、金融、資本財など5セクターが上昇し、IT、コミュニケーション、一般消費財など6セクターが下落。原油相場の大幅高を受けてエネルギーが4.05%高と大幅反発した一方、ITは1.56%安と反落。コミュニケーション、一般消費財も1%超下落した。センチメントは悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は26.04ポイントと前日比0.45ポイント上昇した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 28031.69 28364.77 28021.67 28032.38 36.78 0.13
S&P500 3411.23 3428.92 3384.45 3385.49 -15.71 -0.46
NASDAQ 11222.08 11245.42 11046.43 11050.47 -139.86 -1.25
CME225先物 23320.00 23365.00 23235.00 23300.00 0.00 0.00
FT100 6078.48 6078.48 6078.48 6078.48 -27.06 -0.44
DAX 13224.16 13277.23 13181.56 13255.37 37.70 0.28
為替(ドル/円) 105.42 105.43 104.79 104.96 -0.45 -0.42
WTI先物 38.35 40.34 38.35 40.16 1.88 4.91
金(Gold)先物 1961.40 1983.80 1957.20 1970.50 4.30 0.22
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載