9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比1.86%安の3254.63ポイントだった。深セン成分指数も3.25%安の12861.75ポイントと大幅に反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆363億1200万元だった。
上海総合指数は前日のNY市場が下落した流れを引き継ぎ、前日に回復した心理的節目の3300ポイントを下回って寄り付いた後、終日マイナス圏で軟調に推移した。本土市場では中長期的な相場の先高観が根強いものの、ナスダック市場を中心に大幅な調整が続いていることが嫌気された。米国やインドとの関係悪化に対する警戒感も相場の重しとなった。午前に発表された8月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)はいずれも市場予想と一致したことから、相場への影響は限定的だった。セクター別では、医療、IT、電子部品、食品・飲料などが売られた半面、鉄鋼、港湾、航空・空港運営などが買われた。
A株市場では、前日に電気自動車メーカーのテスラが過去最大の下げ幅を記録したことを受け、BYD(
002594)などが売られた。英製薬大手アストラゼネカが新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験を一時的に中断すると発表したことを受け、中国での製造を手掛けると伝わっていた深セン康泰生物製品(300601)は大幅に下落。半面、新型コロナウイルスの感染拡大で低迷していた旅行需要が10月1日から始まる国慶節の大型連休で大幅に回復するとの期待から中国東方航空(
600115)や中国国際航空(
601111)が買われた。
上海B株指数は2.12%安の246.65ポイントと続落、深センB株指数は0.49%安の939.03ポイントと反落した。