9日の香港市場は反落スタートか。休場明け8日のNY市場でダウ平均は3営業日続落し、約1カ月ぶり安値で終えた。ハイテク株への売りが続いたほか、景気敏感株の一角が売られた。ハイテク株比率の高いナスダック総合は4.1%安で終え、9月2日に付けた史上最高値からは10.2%安となり「調整相場」入りとなった。米株安の流れを引き継ぎ、香港市場も売りが先行しそうだ。中国と米国やインドとの対立の激化に対する懸念も根強く、投資家はリスクを取りづらい状況が続いている。
8日の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額の大きいIT大手のテンセント(
00700)、HSBC(
00005)などが香港終値を下回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を300ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。
もっとも、ハンセン指数は前日に5営業日ぶりに小反発したものの、約1カ月ぶり安値圏で推移しているだけに、値ごろ感の出た銘柄を物色する動きが一定の相場の支えとなるだろう。なお、きょうは日本時間の午前10時30分に8月の中国消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される。市場予想はCPIが前年同期比2.4%上昇(前月実績は2.7%上昇)、PPIが2.0%低下(同2.4%低下)。