12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.63%安の3319.27ポイントだった。深セン成分指数は1.17%安の13308.52ポイントと続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆836億6100万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、中盤にかけてじりじりと下げ幅を広げ、心理的節目の3300ポイントを割り込んだ。前日に発表された7月の中国金融統計で人民元建て貸付残高増加額やマネーサプライM2の伸び率などが市場予想を下回ったことを嫌気。中国で経済活動の正常化が進む中、当局が金融緩和を弱めるとの見方が出た。ただ、3270ポイント付近で下げ渋り、下値の堅さが意識されると再び上向きに転じ、同節目を回復して終えた。
セクター別では、金相場の急落を受けて貴金属が全面安。軍需関連、医療・医薬、酒造も大きく売られた。半面、航空・空港運営、化学肥料、港湾・水運、電力が高い。
A株市場では、2020年6月中間決算を発表した豚肉大手の河南双匯投資発展(
000895)が急落。医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)、産金の紫金鉱業集団(
601899)、造船大手の中国船舶重工(
601989)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)の下げが目立った。半面、航空大手の華創陽安(
600155)、中国国際航空(
601111)、空港運営の上海国際機場(
600009)が大幅逆行高を演じたほか、歌爾(
002241)、国軒高科(
002074)などハイテク株の一角が買われた。国有銀行大手6社が住宅ローン金利の設定基準を最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)に変更すると発表したことを手掛かりに不動産株の緑地控股集団(
600606)、万科企業(
000002)などが上昇した。
上海B株指数は0.15%安の235.57ポイントと5営業日続落。深センB株指数は0.37%安の921.36ポイントと7営業日続落した。