11日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比2.11%高の24890.68ポイントだった。中国企業指数は1.63%高の10153.40ポイント。メインボードの売買代金は概算で1413億5000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いた。前日まで3営業日続落し、約1カ月半ぶり安値で終えただけに、自律反発を狙った買いが優勢。ただ、米中関係を巡る懸念が根強い中、心理的節目の25000ポイント付近では伸び悩んだ。本土市場で一時3400ポイントを回復した上海総合指数が終盤に失速し、下げて終わったこともあり、後場後半は上げ幅をやや縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額の大きい通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が2−3%台の上昇となり、指数を押し上げた。広東省珠海市からマカオへの個人観光ビザの発給再開などを好感してカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、銀河娯楽(
00027)が大幅高。ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)が大きく買われたほか、香港での新型コロナウイルスの新規感染者数の減少を好感して九龍倉置業地産(
01997)など香港不動産株も高い。半面、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が軟調だった。
中国企業指数構成銘柄では、スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)が5%超の上昇。招商銀行(
03968)、中国太平洋保険(
02601)など本土金融株の一角が買われた。半面、基地局運営会社の中国鉄塔(
00788)が後場に急落。前引け後に発表された2020年6月中間決算は売上高が前年同期比4.8%増の397億9400万元、純利益が16.9%増の29億7800万元となり、ファクトセットの市場予想を小幅ながら下回った。