週明け29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比0.61%安の2961.52ポイントだった。深セン成分指数は0.52%安の11752.36ポイントと8営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7162億6600万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付き、次第に下げ幅を拡大。端午節の休場(25−26日)から週末にかけて米国などで新型コロナウイルス感染が再拡大し、世界景気の減速が懸念されたもよう。28日に開幕した全国人民代表大会(全人代)常務委員会が「香港国家安全維持法」草案を審議したと伝わり、米中対立への警戒感もくすぶった。指数は大引けにかけてやや値を戻したものの、終値は18日以来の安値だった。
セクター別では証券が大幅安。中国当局が商業銀行に証券業免許を与える方針と伝わり、証券業界の競争激化を嫌気する売りが膨らんだ。保険が全面安のほか、メディア、ソフトウエアが売られた。半面、医療・医薬品、食品・飲料、酒造が買われた。
A株市場では海通証券(
600837)や華泰証券(
601688)など証券株が軒並み下落。アニメ制作の奥飛娯楽(
002292)、格安航空の春秋航空(
601021)、家電メーカーの杭州老板電器(
002508)も安い。一方、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)はストップ高。豚肉の河南双匯投資発展(
000895)と牧原食品(
002714)、車載電池の寧波杉杉(
600884)が大きく買われた。
上海B株指数は1.06%安の211.23ポイントと反落。深センB株指数は1.54%安の864.30ポイントと6営業日ぶりに反落した。