10日の香港株式市場で、ハンセン指数は8営業日ぶりに小幅反落。終値は前日比0.03%安の25049.73ポイントだった。中国企業指数は0.22%高の10143.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で1272億5000万HKドル。
ハンセン指数は、序盤は高く推移したが、マイナス圏に沈むと、一時心理的節目の25000ポイントを下回る場面もあった。その後は前日終値付近でもみ合いを続け、わずかに下回ってきょうの取引を終えた。午前に発表された中国の5月の物価統計が予想より悪い内容となったことが嫌気されたほか、指数は前日まで7営業日続伸し、約3カ月ぶり高値を付けた後とあって、利益確定の売りも相場の重しとなった。
ハンセン指数構成銘柄では、九龍倉置業地産(
01997)や信和置業(
00083)、香港鉄路(
00066)などの下落が目立ったほか、「香港国家安全法」を巡り、ポンペオ米国務長官から名指しで批判されたHSBC(
00005)が1%超下落した。半面、テンセント(
00700)が3%近く上昇し、一定の支えとなった。人民元高の進行を好感し、華潤置地(
01109)も高い。
この他では、香港政府からの出資受け入れなどを発表して取引を再開したキャセイ・パシフィック(
00293)が1%超下落。オンラインゲーム大手ネットイース(
09999)の上場をあすに控え、同業のIGG(
00799)や中手遊科技集団(
00302)が物色された。