21日の香港市場はもみ合う展開か。前日の米株高を好感する一方、引き続き米中関係の悪化懸念を意識した値動きとなりそうだ。20日の米NY株式相場は主要3指数がそろって大幅反発。全米で経済活動が再開し景気回復期待が高まるなか、新型コロナウイルスのワクチン開発への期待が高まった。一方、米中関係を巡っては、トランプ米大統領が20日に新型コロナの感染拡大について、「世界規模での大量殺りくを行ったのは、他でもない中国の無能さだ」とツイッターで非難。関係悪化の過度な懸念は後退しているものの、引き続き相場の重しとなりそうだ。
中国ではきょうから国政助言機関の全国政治協商会議、あすから全国人民代表大会(国会に相当)が開幕。政策期待が支えとなる一方、内容を見極めたい投資家の様子見ムードも強まりそうだ。なお、業績発表を巡り、前日大引け後にスマホ大手の小米集団(
01810)が四半期決算、22日にはネット通販最大手のアリババ集団(
09988)が本決算を発表。個別銘柄の物色も活発となるだろう。
前日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)やアジア生保のAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)や本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。