20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比0.51%安の2883.74ポイントだった。深セン成分指数は0.94%安の10948.48ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6867億100万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、終始マイナス圏で推移した。前日まで続伸し、2900ポイントに迫る水準で引けたが、同節目付近の上値抵抗を意識した売りが先行。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕を今週22日に控え、具体的な政策などを見極めたい気分が漂った。深セン成分指数が中盤以降に失速したことも投資家心理を悪化させ、上海総合指数は後場に下げ幅をやや拡大した。なお、きょう発表された5月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)は前月比変わらずとなった。中国人民銀行(中央銀行)が15日の公開市場操作でLPR算出の基盤となる中期貸出制度(MLF)1年物金利を据え置いたことから、市場関係者はLPRも変更されないと予想していた。
セクター別では、航空・宇宙関連、造船、食品・飲料、環境関連、電子・ITなどが安い。半面、保険、銀行の一角が買われ、相場を下支えした。
A株市場では、テクノロジー株の用友網絡科技(
600588)、大族激光科技産業集団(
002008)や、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)の下げが目立った。小売り大手の永輝超市(
601933)、バスメーカーの鄭州宇通客車(
600066)、養豚業者の牧原食品(
002714)、宅配業者の韵達控股(
002120)、順豊控股(
002352)が売られた。半面、産金の紫金鉱業集団(
601899)、リチウム電池メーカーの寧波杉杉(
600884)、音響機器・電子部品メーカーの歌爾(
002241)などが逆行高を演じた。金融株の招商銀行(
600036)、新華人寿保険(
601336)がしっかり。
上海B株指数は1.91%安の205.84ポイントと5営業日ぶりに反落、深センB株指数は0.30%安の869.24ポイントと6営業日ぶりに反落した。