2020-05-12 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】売り先行か、新型コロナ感染の第2波を警戒
12日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、売りが先行か。欧米で経済活動の段階的な再開が進む一方で、中国・武漢市や韓国で集団感染が再び発生していると伝わった。新型コロナウイルス感染の第2波が起これば、景気回復が遅れると警戒する投資家がリスク回避に動きそうだ。NY原油先物が11日に反落したことも関連銘柄の売り材料となるだろう。
ただ、中国の金融緩和と経済対策への期待が根強いなか、下値は堅い相場となりそうだ。ハンセン指数がきのう突破した50日移動平均(11日大引け時点で24211.21ポイント)付近で下げ渋る展開が予想される。中国人民銀行(中央銀行)が11日発表した国内金融機関による4月の人民元建て貸付残高増加額とマネーサプライM2はともに市場予想を上回った。市場関係者は、人民銀が引き続きマネーサプライと社会全体の融資の拡大を図り、景気を下支えするとみている。
11日の米株式市場ではダウ平均が3営業日ぶりに反落した半面、ハイテク比率が高いナスダック総合は6日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。大型金融株のHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)がともに香港終値を下回って引けた。