29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.44%高の2822.44ポイントだった。深セン成分指数は0.12%高の10514.17ポイントと小幅に3日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5328億200万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いたものの、心理的節目の2800ポイントに迫る水準で下げ渋り、上げに転じた。延期されていた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕日が5月22日に決まり、財政出動が本格化するとの思惑買いが相場を押し上げたもよう。国務院(内閣に相当)は28日開いた常務会議で、情報通信網などの新型インフラの建設を加速させる方針を示した。もっとも、週末から始まるメーデー連休を前に持ち高を整理する動きもあり、中盤以降は上値が重かった。
セクター別では、5月6日から高速道路の料金徴収が再開することを受け、高速道路関連銘柄が全面高。銀行と保険も軒並み買われたほか、建材と貴金属、観光が上昇した。半面、農業・水産業、食品・飲料、酒造が下げた。
A株市場では、平安銀行(
000001)や新華人寿保険(
601336)、招商銀行(
600036)など金融株が総じて買われ、相場を支えた。不動産株の新城控股集団(
601155)は大幅に続伸。光学フィルムメーカーの浙江水晶光電科技(
002273)がストップ高を付けた。一方、食品株の内蒙古伊利実業集団(
600887)や河南双匯投資発展(
000895)、牧原食品(
002714)が安い。白酒大手の瀘州老窖(
000568)と宜賓五糧液(
000858)、スーパーマーケット運営の永輝超市(
601933)が大幅に反落した。
上海B株指数は0.51%高の210.99ポイントと3日ぶりに反発。深センB株指数は0.42%安の823.73ポイントと反落した。