2日の香港市場は前日の米株急落の流れを引き継ぎ、売り先行の展開となるか。1日の米NY株式相場は、主要3指数が大幅続落。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、経済活動停止の長期化見通しが一段と強まった。前日の香港市場ではハンセン指数が節目の23000ポイントを守ったものの、2%超の大幅安。売り材料となったダウ平均先物や、配当見合わせを発表し10%近く下げたハンセン指数主力構成銘柄のHSBC(
00005)の値動きについてはきょうも警戒することになりそうだ。
一方、きのうまでに中国で発表された官民の製造業購買担当者景気指数(PMI)はともに好不況の分かれ目となる50を超え、景気後退に対する過度な懸念は後退している。中国指導部の財政政策や中小企業支援に関する報道も伝わっており、支援材料になることを期待したい。
なお、2日の香港株の米国預託証券(ADR)は、上述のHSBCのほか、IT大手のテンセント(
00700)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)などが香港終値を大きく下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を500ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。