31日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。前場終値は前日比1.09%高の23428.15ポイントだった。中国企業指数は1.13%高の9508.50ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で577億4000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、プラス圏でもみ合った。前日の米株高が好感されたほか、先週末に成立した米政府の巨額経済対策法案をはじめ、主要国が講じる景気刺激策に対する期待が買いを支えた。寄り付き前に中国国家統計局と中国物流採購聯合会が発表した2020年3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を大幅に上回ったこともポジティブサプライズとして受け止められたもよう。ただ、世界の新型コロナウイルス感染者数が増え続ける中、先行き懸念から上値が重く、前場半ば以降は上げ幅をやや縮小した。
個別では、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が5%超の上昇。香港不動産関連の信和置業(
00083)、恒隆地産(
00101)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)が大きく買われた。アジア生保のAIAグループ(
01299)が約3%の上昇となり、指数を押し上げたほか、中国銀行(
03988)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)など本土金融株が堅調。半面、2019年12月本決算が7割減益となった医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)や同業の石薬集団(
01093)が大幅安。欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の銀行に対して少なくとも2020年10月までは配当を実施しないように求めたことを嫌気して欧州金融のHSBC(
00005)が売られた。