26日の香港市場は上値の重い展開か。25日の米NY株式相場は、トランプ米政権と議会が2兆米ドル規模の経済対策に合意したことを好感してダウ平均やS&P500が続伸する一方、主要ハイテク銘柄が軟調となったナスダック総合は反落した。前日の香港市場ではハンセン指数が続伸し、1週間半ぶりの高値圏まで上昇。ただ、指数は2日間で1800ポイント超上げただけに一旦目先の利益を確定する売りが出やすい。また、新型コロナのスペインやイタリアでの感染拡大が続いていることや、世界の主要国・都市の「封鎖」が相次いでいることも引き続き相場の重しとなるだろう。
一方、週初に大きく下げた本土相場が回復していることは好材料だ。前日の上海総合指数は2%超上昇。経済活動の再開や消費の回復に向けた当局の経済対策への期待は香港相場の支援材料にもなるだろう。
25日の香港株の米国預託証券(ADR)は、IT大手のテンセント(
00700)やアジア生保大手のAIAグループ(
01299)などが香港終値を上回った半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)や医薬品メーカーの石薬集団(
01093)などが下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を30ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。
なお、前日大引け後にハンセン指数構成銘柄のCNOOC(
00883)、中国人寿保険(
02628)、中国蒙牛乳業(
02319)が2019年12月本決算を発表。きょうはペトロチャイナ(
00857)や恒安国際集団(
01044)の本決算発表が控えており、業績や見通しを巡る個別物色が活発となるだろう。