2020-03-16 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】反発か、米ゼロ金利や中国預金準備率引き下げで
週明け16日の香港市場でハンセン指数は4営業日ぶりに反発か。中国人民銀行(中央銀行)が銀行の預金準備率を引き下げた上、米連邦準備理事会(FRB)は事実上のゼロ金利政策に踏み切った。さらに、FRBや日本銀行、欧州中央銀行(ECB)など6中央銀行は16日、米ドル資金を供給する枠組みを拡充すると発表した。主要国が金融緩和で協調することを受け、市場で流動性相場への思惑買いが膨らむと予想する。
FRBは15日、臨時の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利を1%引き下げ、0−0.25%にすると発表した。7000億米ドルの資産買い入れも実施し、量的緩和を再開する。前週末のハンセン指数終値は2017年4月19日以来ほぼ2年11カ月ぶりの安値を更新しているだけに、配当利回りが高まった銘柄を中心に買い戻しが入りやすい状況だ。13日の米株式相場が米政権による新型コロナウイルス対策が本格的に始まるとの期待で急反発しており、投資家心理を強気に傾けるだろう。
もっとも、大幅な利下げは銀行の利ざや縮小につながり、関連セクターの売り材料となりかねない。新型コロナウイルスの世界的な感染は歯止めがかかっておらず、景気の減速は避けられそうにないとの見方から、上値が伸び悩む展開がありそうだ。中国国家統計局がきょう午前に発表する鉱工業生産などの1−2月主要経済統計が注目されるだろう。市場予想より弱い結果になれば、地合いが悪化する可能性がある。決算発表と業績見通しを手掛かりとする売買は引き続き活発となろう。きょうはハンセン指数構成銘柄の舜宇光学科技(
02382)が2019年12月本決算を発表する。