28日のNY株式相場は高安まちまち。米国でグーグルの社員が新型コロナウイルス(Covid-19)に感染していることが明らかになったほか、ニュージーランドやナイジェリアでも初めて感染者が確認されたことでCovid-19による世界景気悪化懸念が続いたが、パウエルFRB議長が「適切に行動する」として利下げを示唆したことでセンチメントがやや改善した。ダウ平均は前日に続き一時1085米ドル安まで下落したが、357.28米ドル安(-1.39%)と下落幅を縮小して終了。S&P500も4.13%安まで下落後、0.82%安で終了。ダウ平均とともに7営業日続落となった。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は3.53%安まで下落後に0.01%高とわずかながら反発して終了した。
ダウ平均採用銘柄は、ボーイング、JPモルガン・チェースが4%超下落し、マクドナルド、ホーム・デポなども3%超下落した一方、エクソン・モービルが3.25%高となったほか、マイクロソフト、ダウ・インクが2%超上昇した。S&P500の11セクターは公益、金融、不動産、生活必需品が2-3%下落したものの、エネルギーが1.25%高、ITが0.79%高となった。ナスダック総合では、エヌビディア(+6.92%)、ザイリンクス(+5.03%)、マイクロン・テクノロジー(+3.91%)などの半導体株が大きく反発した。
週間ではダウ平均が3583.05米ドル安(-12.36%)と2週続落。週間の下落幅は過去最大となり、下落率では2008年以来の大きさとなった。高値からの下落率は14.07%となり、「調整相場入り」となった。S&P500とナスダック総合も週間でそれぞれ11.49%安、10.54%安とともに2週続落。年初来では、ダウ平均が10.96%安、S&P500が8.56%安、ナスダック総合が4.52%安となった。
投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の39.16から一時2018年2月以来となる49.48まで上昇したが、40.11で終了し、小幅な上昇にとどまった。米10年債利回りは一時1.116%まで低下し過去最低を更新。1.163%で終了した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 25270.83 25494.24 24681.01 25409.36 -357.28 -1.39
S&P500 2916.90 2959.72 2855.84 2954.22 -24.54 -0.82
NASDAQ 8269.74 8591.82 8264.16 8567.37 0.89 0.01
CME225先物 21205.00 21450.00 20460.00 21015.00 -65.00 -0.31
FT100 6580.61 6580.61 6580.61 6580.61 -215.79 -3.17
DAX 11891.87 12008.59 11724.12 11890.35 -477.11 -3.85
為替(ドル/円) 109.34 109.68 107.51 108.07 -1.50 -1.37
WTI先物 46.49 47.03 43.85 44.76 -2.33 -4.95
金(Gold)先物 1646.10 1651.00 1564.00 1566.70 -75.80 -4.61
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。