26日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.83%安の2987.93ポイントだった。深セン成分指数は3.02%安の11497.55ポイントと5営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆3126億9000万元に上り、6営業日連続で1兆元の大台を上回った。
上海総合指数は心理的節目の3000ポイントを割り込んでスタート。新型肺炎への警戒感から前日に米国市場が大幅に続落した流れを引き継ぎ、リスク回避の動きが先行。中国本土以外で韓国や、イタリア、日本などで感染者数が増えているほか、米疾病対策センター(CDC)が米国内での新型肺炎が流行可能性に言及したことを受け、世界経済への深刻な影響が懸念された。中国政府の景気対策に対する根強い期待が相場を支え、売り一巡後は3000ポイントを回復し、プラス圏に浮上する場面もあったが、勢いは続かなかった。後場半ばは再び売りが優勢となり、節目を守れなかった。
セクター別では、電子部品、ソフトウエア、電子・IT、通信設備、医療、貴金属が安い。半面、中国当局がインフラ建設の早期再開を推進する方針が伝わり、インフラ建設やセメント・建材、鉄鋼が上昇。造船も買われた。
A株市場では、三安光電(
600703)、歌爾(
002241)、大族激光科技産業集団(
002008)、科大訊飛(
002230)などテクノロジー関連や、通信設備の中興通訊(
000063)、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)の下げが目立った。非鉄金属の洛陽モリブデン(
603993)、産金の紫金鉱業集団(
601899)、製薬の上海復星医薬(
600196)が売られた。半面、中国冶金科工(
601618)、中国交通建設(
601800)、中国電力建設(
601669)などインフラ建設関連が大幅逆行高を演じた。金地集団(
600383)、万科企業(
000002)など不動産デベロッパーも高い。
上海B株指数は0.94%安の240.30ポイントと3日続落、深センB株指数は0.91%安の944.00ポイントと反落した。